英国誌「The Economist」を読む人

イギリス「エコノミスト誌」を読んでいます。

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ブタ肉処理工場において Oct 2021

The Economist, Oct 23rd 2021 Britain Agriculture Making a pig’s ear of it ブタ肉処理工場において 食肉処理場に着いたブタは狼狽えていた。二酸化炭素の充満した小部屋に入れられると、そのまま倒れた。そして、解体ラインへと送られる。食肉処理者はブ…

ナイジェリアの闇 Oct 2021

The Economist, Oct 23rd 2021 Leaders Nigeria The crime scene at the heart of Africa ナイジェリアの闇 60数年前、ナイジェリアの独立は間近であった。しかし、このアフリカ最大の国をいかに統治していくのか、確信はもてていなかった。宗主国であったイ…

減りゆくロブスター Oct 2021

The Economist, Oct 23rd 2021 United States Warming seas Considering the lobster 減りゆくロブスター Steve Trainは、いつも昼1時には仕事を終えていた。米メイン州でロブスターを獲って30年、それほど遠出しなくとも獲物はとれた。ところが今では、夕…

即時経済 Oct 2021

The Economist, Oct 23rd 2021 Leaders Data and the economy Instant economies 即時経済 世界経済で何が起こっているのか、誰に聞けばいいのだろう。パンデミックによって、識者たちは糸口を見失っているようだ。だれが原油価格80ドルを予想できたのか。だ…

【世銀レポ】コモディティー Oct 2021

Data: The World Bank Commodity Market Outlook October 2021 概要 2021年第3四半期、エネルギー価格が上昇をつづける一方で、非エネルギー価格は年初の急激な上昇が頭打ちになっている。天然ガスと石炭の価格は史上最高値をつけたが、需要の鈍化と供給制約…

なぜか掘れない石油 Oct 2021

The Economist, Oct 16th 2021 Business The energy business Playing for time なぜか掘れない石油 中国の停電、インドの石炭不足、ヨーロッパの電力価格高騰、イギリスでの石油争奪戦、レバノンでの停電と燃料火災、世界的なエネルギー市場の機能不全はい…

【グラフ】世界の株価ランキング2020

Data: The Economist Pocket World in Figures 2020 (English Edition) Stockmarkets gains and losses $terms, December 31st 2019 to December 31st 2020 Best Performance 株価ベストランキング2020 Worst Performance 株価ワーストランキング2020

スリランカの完全有機 Oct 2021

The Economist, Oct 16th 2021 Asia Sri Lanka No more Mr Rice Guy スリランカの完全有機 スリランカの片田舎、荒れた田んぼに肩を落とす男がいた。B. R. Weeraratneはため息をつく。象が田んぼで暴れるのはいつものことだ。政府が農薬の使用を徹底して禁じ…

【グラフ】世界の証券取引所ランキング2020

Stockmarkets Largest Market Capitalisation $bn, end 2020 2020世界の証券取引所トップ10 2020世界の証券取引所 No. 11 - 20 2020世界の証券取引所 No. 21 - 38 Data from The Economist Pocket World in Figures 2022 (English Edition)

小惑星を動かす Oct 2021

The Economist, Oct 13th 2021 Science & Technology Planetary defence Nudge, nudge 小惑星を動かす 10月16日、探査機ルーシーが打ち上げられた。順調にいけば目的地である小惑星におけるミッション以上のことが期待されている。11月24日、探査機ダートも…

トルクメニスタンの現実 Oct 2021

The Economist, Oct 14th 2021 Asia Political dynasties 2 Not horsing around トルクメニスタンの現実 アジアでコロナ対策に成功した国は北朝鮮だけではない。ユーラシア大陸の中央、カスピ海東岸のトルクメニスタンもまた、過去2年間、一人の感染者もだ…

パンデミックの終わりにむけて Oct 2021

The Economist, Oct 16th 2021 Leaders The coronavirus Covid-19’s rocky road パンデミックの終わりにむけて いかなるパンデミックにも終わりはくる。コロナウイルスも、そうした過程に入ったようだ。しかし、根絶やしにされたわけではない。徐々にスケー…

南アフリカのアフリカーンス語 Oct 2021

The Economist, Oct 16th 2021 Middle East & Africa South Africa’s Afrikaans press Ja to change 南アフリカのアフリカーンス語 そのウェブサイトを一目みれば、南アフリカで最高部数を誇る雑誌Huisgenootが歴史的意義を誤って伝えていることがわかる。10…

エネルギー不足の今後 Oct 2021

The Economist, Oct 16th 2021 Leaders Hydrocarbons The energy shock エネルギー不足の今後 来月、世界の指導者たちはCOP26サミットに集う。2050年までに二酸化炭素排出を正味ゼロにする目的だ。しかし、この30年間の取り組みにも関わらず、エネルギー不足…

イギリスの街灯 Oct 2021

The Economist, Oct 9th 2021 Britain Street Lighting In the gloaming イギリスの街灯 イギリスは、夜に街灯を灯しはじめた国の一つである。1782年、ドイツの随筆家Karl Philipp Moritzは夜のロンドンがお祭りのように明るいことに驚いている。訪れたドイ…

世界の株式市場の歴史 Oct 2021

The Economist, Oct 2nd 2021 Briefing The world’s stockmarkets Who’s up, Who’s down? 世界の株式市場の歴史 イギリスの歴史を見れば、この帝国の株式市場が低迷したことによる損失は避けがたかったように思える。しかし、この数世紀においてイギリスだけ…

森林のパンデミック Oct 2021

The Economist, Oct 9th 2021 Britain Woodlands Treedemic 森林のパンデミック 最初の兆しは見落とされた。こちらで病み、あちらで倒れた。2021年にはわずかだったものが、またたくまに国中へと広がった。人間の場合と同じように、木々もまた小さな不安の種…

ボルボの電気自動車 Oct 2021

The Economist, Oct 9th 2021 Business Carmaking Electric blue and yellow ボルボの電気自動車 ボルボのスポーツカーには、青と黄色の小さな旗からトール・ハンマー型のヘッドライトまで、スウェーデンの伝統が息づいている。安全性と環境性能を謳ったスカ…

水素の可能性 Oct 2021

The Economist, Oct 9th 2021 Leaders Climate change and innovation Hydrogen’s hope and hype 水素の可能性 1937年のヒンデンブルク号爆発事故(Led ZeppelinⅠのジャケットで有名)以来、水素エネルギーは議論の的である。推進派は、水素こそ車と家に必要…

欠乏経済 Oct 2021

The Economist, Oct 9th 2021 Leaders Stagflation risks The shortage economy 欠乏経済 金融危機から10年間ほどの経済問題は、消費の低迷であった。不安をかかえた人々は借金の額を減らし、政府は財政緊縮をはかり、慎重な企業は投資を控えた(とくに雇用…

海藻ファーム Sep 2021

The Economist, Sep 30th 2021 Science & Technology Aquaculture Seaweed at scale 海藻ファーム かつては海の森のごとくに繁茂していた海藻が、姿を消しはじめている。温暖化が原因だ。海面に近い層が加熱されるため、熱膨張によって密度が薄まってしまう…

発酵クラブ Sep 2021

The Economist, Sep 28th 2021 Technology Quarterly Precision fermentation Culture club 発酵クラブ 独特の匂いのする、塩味のきいたプロシュート(生ハム)。ブレサオラは顎が疲れるほどに歯ごたえがあり、ラルドの脂は燻製で引き締まっている。ファンに…

垂直なる農業 Sep 2021

The Economist, Sep 28th 2021 Technology Quarterly Urban Farming Green castles in the sky 垂直なる農業 世界最高のバジルは、ジェノヴァの西、リグーリア海岸の小さな村で育てられている。日照時間と夜間気温から算出される最高の時期に、そのバジルは…

新たな食へ Oct 2021

The Economist, Oct 2nd 2021 Leaders The future of food Working up an appetite 新たな食へ 夕食を何にするか? その問題は常につきまとう。人は食によって惑星とつながっている。世界の居住可能地域の半分は農業によって使用されており、排出ガスの30%…

サッカーW杯を2年に一度に Sep 2021

The Economist, Sep 30th 2021 The Economist explains Why does FIFA want to hold the World Cup every two years? サッカーW杯を2年に一度に サッカーの国際試合は予定が詰まりすぎており、選手らは疲れ切っている。Pedri ことPedro Gonzȧlez Lópezは、1…

冴えない総裁選 Oct 2021

The Economist, Oct 2nd 2021 Leaders Japanese politics Uninspired 冴えない総裁選 「最悪のシナリオは避けられた」。これは、9月29日に行われた選挙において、岸田文雄が自民党総裁に選ばれたことに対する、ツイッターで話題になったハシュタグの一つだ。…

チリのサーモン Sep 2021

The Economist, Sep 23rd 2021 The Americas Salmon farming Fishing for compliments チリのサーモン チリのサッカー選手Alexis Sánchezは、2015年のCopa América決勝戦において、14回の優勝を誇るアルゼンチン相手に、決定的なPKを決めた。チリにとって100…

固形電池 Sep 2021

The Economist, Sep 23rd 2021 Business Technology in Japan Do me a solid 固形電池 日本の化学者、吉野彰氏は1980年代にポータブル機器用にバッテリーの研究をすすめていた。そして、リチウムイオン電池は初の商用化に至り、ノーベル賞の受賞につながった…